あさくら人物誌
一人で5人分の仕事をこなすパワフルレポーター
鶴田早紀さん
鶴田 早紀さん
【鶴田 早紀 プロフィール】
昭和62年10月28日長崎県松浦市出身。長崎県立松浦高校に入学し放送部として県内のアナウンスの大会で入賞。
マスコミ業界に興味をもち、県立長崎シーボルト大学国際情報学部情報メディア学科に進学、番組制作などを学ぶ。
一方、サークル活動としてコミュニティFMで4年間学生パーソナリティとして生放送を担当するほか、民放局でカメラアシスタントとしてバイトをしながらマスコミ業界の現場を経験。
大学卒業後は、長崎県佐世保市のケーブルテレビ局に入局。市政や教育など地域の様々な話題を取材した他、長崎国体では、トップアスリートの姿を視聴者に届けた。
書くことに興味をもち、介護業界関連のベンチャー企業でライターに転職。
その後、ケーブルテレビの仕事の魅力を忘れられず、株式会社メックが運営するケーブルテレビ局「ケービレッジ」に入局。
アナウンサーをしながら取材にも果敢に取り組む。
鶴田 早紀さんの仕事風景
(※写真をクリックすると拡大します)
アナウンス原稿の読み合わせ
カメラ機材のチェック
「よかまち情報局」収録風景
(マスコットキャラクター・まぐぴーと一緒に)
みなみの里 農村レストランにて
“蒸し雑煮”を取材
アンテナショップ(手みやげやさん)を
チェック・市場調査
ヒラノさんちのこだわり卵(自販機)に
興味津々の鶴田さん
お昼時…突然古墳に向かって駆け出す
鶴田さん(焼ノ峠古墳)
自由な発想を広げるために
時々登る小高い丘(焼ノ峠古墳)
花立山を背に「われは卑弥呼なり~」と
手をかざす鶴田さん
一人で5人分の仕事をこなすパワフルアナウンサー:鶴田早紀さん
質問①:「現在のお仕事についてお聞かせください」
ケービレッジの視聴エリアである小郡市、筑前町、大刀洗町の地域情報を取材し、コミュニティチャンネルで放送しています。番組制作スタッフは私1人しかいないので、現在は、コミュニティチャンネルの放送が止まってしまうことがないようにタイムスケジュールの編成やオンエアーの確認作業など運営にかかわる作業を全てこなしています。
質問②:「なぜ民放ではなくケーブルテレビ局へ?」
マスコミ業界を目指す人であれば、民放局を目指す人も多いと思います。ですが私は、高校時代から番組制作に携わり、自分の身近な題材を番組にしてきました。社会人になる前に、どんな番組を作っていきたいかと考えた時、住む人の暮らしや生活にスポットを当てた番組を届けたいなと思いました。いろんなものに左右されず、自分の思いや伝えたい事を私らしく作ることができるのは、ケーブルテレビ局ではないか思いました。また、私の高校時代の夢が「地元(松浦市)にケーブルテレビ局をつくること」だったのも大きな要因です。そのほか、ケーブルテレビ局だと地域に密着しているので継続取材などできる柔軟さも魅力の1つです。
質問③:「もし自由に作るとすればどんな番組を作ってみたいですか?」
今の部署は私一人しかいませんので当面は難しいかもしれませんが、“遊び心”のある“面白い番組”を作りたいと思っています。地域の方が「どんと焼き」などで火にくべているのを延々と追いかけたり、商店街の婦人向けのブティックにスポットを当てたり、他にも色々なアイデアがあります。
質問④:「ケービレッジに入社して何年ですか?」
ケービレッジ(㈱メック)入社したのは平成29(2017)年5月です(当時30歳)。マスコミ業界はカメラマンやアナウンサーなど専門職での採用が多いです。ですが、ケービレッジでは、「アナウンサーでもカメラをもって取材にいくことができるよ」と面接のときに言われたことがきっかけで入局を決めました。気づけば5年が過ぎました。
質問⑤:「年間250本ほどの取材をしているそうですが、その原動力は?」
私がケービレッジに入局した当時は、年間50本ほどの番組を制作していました。ですが、いろいろ地域の方と話をしていると面白い題材がたくさんあるんです。地域の皆さんがこれは取材にならないのではと決めつけていたみたいで…。私は、どんなことも番組になっていると思っているので情報を聞いたらすぐに現場にむかうことにしています。また、地域のみなさんが「何でこんな取材するの?映像にならないのではないか」というご意見もいただきます。地域行事を取材するのは、伝統行事を映像として未来に残しておきたいという想いがありますし、運動会を取材するのは、地域の子どもたちがすくすく成長している姿をたくさんの人に見てもらいたいという想いがあります。1つ1つの取材に私なりの伝えたいメッセージが込められています。そして…気づけばなんと250本になっていました。本数をこなすことも大事ですが、それに重きを置いているわけではありません。
質問⑥:「筑前町の魅力とは?」
筑前町の魅力は、程よく都会に近い地域「とかいなか」や「食と平和のまちづくり」をコンセプトに掲げているところなど様々あります。
食に関しては、野菜や果物など旬のものを楽しめることが魅力ですね。以前はパン派だった私ですが、筑前町で農家のみなさんを取材する中で、愛情をこめて米が作られていることを知り、コメ派に転向しました。旬のものは栄養価も高いので毎日元気をいただいている気がしています。
また、巨大わらかがしを作る若者(わっかもん)会の皆さんもそうですが、筑前町の皆さんは、素敵なサプライズをしてくれる人が多い気がします。たまたま出会った人がバラを作っている方で帰り際に、大輪のバラをいただきました。ドラマみたいなサプライズで本当嬉しくなりました。思いもよらない素敵なサプライズにあふれているのが筑前町の魅力なのかもしれません。去年人口3万を迎え、よりパワーアップしている筑前町は目が離せません。
映像やネットの情報では伝わらない空気のおいしさや人のやさしさなどがあります。実際に筑前町を散策して魅力を感じてほしいなーと考えています。
質問⑦:「筑前町の好きな場所は?」
好きな場所はいろいろありますが、古墳群が好きですね。焼ノ峠古墳は高台にあるので筑前町を一望できますし、仙道古墳はかわいい埴輪がお出迎えしてくれるのでなんだがほっこりします。そのほか、掩体壕(えんたいごう)の周りに咲くポピーや草場川の桜並木、曽根田川のせせらぎなど自然豊かな風景も好きです。
質問⑧:「これからの目標をおしえてください」
正直な目標は、筑前町の全町民を取材することです。1人1人が人生の主役と考えると3万人のストーリーがあることになります。どんな取材になるのか考えるだけでわくわくしてきますね。全国には300以上のケーブルテレビ局がありますが、その中でも「筑前町が一番だ!」とPRできるようにこれからも地域の魅力を発掘し、取材発信していきたいと思っています。よろしくお願いします。